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新しい視点で○○○を活動する Mita Noriaki GAGAKU Academy “GAGAKU Zuihou Kai”

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雅楽とはtopics

雅楽とは東アジア漢字文化圏で広く使われて来た概念で、「俗楽」に対して「雅正な楽」を意味し、天帝・国王や崇拝を集める歴史上の人物などを祭る霊廟の祭事で演奏・上演される楽舞を指す。
日本雅楽の特質
我が国は古代より、土着信仰である神道儀礼の中で培われてきた歌舞があり、これを「国風歌舞[くにぶりのうたまい]」という。他方で隋・唐時代の中国から「宴饗楽(俗楽・酒宴等の際のエンターテイメントの楽舞)」を積極的に取り入れ、これが在来の歌舞にも大きく影響を与えた。
俗楽を神に供するは非礼!?
日本の八百万の神々は非常に人間的なご性格の持ち主であり、人間が楽しい!美しい!珍しい!と思う事物については、同様に楽しまれると考えられてきた。従って日本では、大陸や半島から輸入されたエキゾチックな楽舞を、神々にお楽しみいただくに相応しいものと捉え積極的に神事に取り入れたわけだ。
仏教と雅楽
他方、仏教とともに伝来した楽曲も多い。
舞楽「迦陵頻(かりょうびん)」は極楽に棲む人面鳥身の聖獣「迦陵頻伽」を模した舞であり、これを上演するのは極楽世界を此の世に再現し、仏教を広める効果を狙ったものだったろう。また「菩薩」という名の、そのものずばりの楽曲も伝わっている。

アジアの総合芸術
以上のように日本雅楽は、日本、朝鮮半島、アジア大陸の多種多様な音楽・舞踊の要素を含んだ総合芸術に与えられた総称とえるものである。そして同時代の芸術が雅楽のふるさと=アジアで失われた今、日本雅楽はアジア文化の古態を探るうえできわめて重要な手がかりになるものであり、アジア諸国から熱いまなざしを集めている。